チャート式分析へのコメントのお返事(コント編)☆

コントをチャート化してみよう。編です。

kagariさんからコント師だったらどういう要素が抽出されるか?ということについてコメントをいただきました。私が今気になっているコント師であるライスとしずるについて考えつつ、以下長文のお返事と私なりの考えなんかを書いてみます。
kagariさんがあげられたのは
・設定の現実性(ありえるかありえないか)
・キャラクター性(及び演者と役柄の一致度合い)
・ストーリー性
・視覚、聴覚効果
・アドリブ力(お客さんを巻き込む力?)

・設定の現実性というのは、彼らを語る上でとても大事ですね。私の中ではネタの形式上でのたわむれの度合いという風にとらえています。散々言っている形式の脱構築の度合いとも言えるかも。
・キャラクターに関して言えば、漫才師は、彼ら自身でいられるのに対し、コント師は役に憑依され別人になりうるかという点が問われると思うので、大分ベクトルが違いますね。漫才師とちがって、ライスやしずるのような、一見キャラの薄い、何にでも変化しうる芸人さんのほうがコントには向いているかもしれませんね。
・また視覚聴覚効果に関しても、コントの場合は舞台の装置や衣装という側面も無視できない。もちろん、Age Age Liveのように最小限のセットで想像力に頼るというのもありですが。
・アドリブ力と私が書いたのもおっしゃるように客を巻き込む力です。客との相互作用を起こす力というか。
・オチの強さは大事ですよね。それによってカタルシス(笑いにおいては爆笑)を効果的に得られるかがおおいに変わってきますよね。

ちなみに漫才師の要素の抽出は絵画分析を援用してみました。絵画の場合の要素、絵のうまさ(形式)、何が描かれているか(主題、内容)、にお笑いライブならではの要素を加えてみたりしつつ。

でもコントはまた難しいですよね。ドラマツルギーの問題とか、演出の問題とか色々ありすぎて。演劇論はまともに考えたことがないもので。要勉強です。私がコントを考える上であげる要素としては以下のような感じでしょうか。私なりの言葉に言い換えると、というか演劇用語に置き換えるとというか。
1.ドラマツルギー(ストーリー性とオチの強さ)
2.演出(視覚および聴覚的効果など)
3.スタイル(脱構築の度合いや、演技の特徴など)
4.役者と演技(キャラクター)
7.アドリブ(ここが一般的な演劇と一番異なるところでしょうか。)

一個前の記事みたいなことをちょっと考えてみたくなったのは、某チャンネルなどで面白かった面白くなかったと議論される際に、ネタの質や、形式の面白さ、あるいはそのときのパフォーマンスの出来不出来、ライブとして客が楽しめているかどうか、などの要素がごちゃごちゃに語られていたので、それはちょっと問題があるんじゃないかなと思ったんです。こうやって細分化してみれば、このネタの内容は好きだが、今回はパフォーマンスがわるかったとか、アドリブがうまくいかず客を引き込めていなかった。みたいな感じで比較的誰もが納得できる評価ができるかなとおもって。私は、お笑いを見始めた当初はあまりライブ、パフォーマンスを重視していなかったので、そこもちゃんと見なくてはと思っています。チーモンの出来がいい時期にはまったのもあって、出来にむらがあるということが最初いまいち分からなかったんですよね。

あと個人的に感じているのは、関西芸人はずばぬけてパフォーマンスに長けているということと、鑑賞者もそれを前提にして見ているなあということです。なんとなく東京芸人の方がパフォーマンス以外の部分を研鑽しているような。関西芸人さんに関しては主にネットで見ているのでほんとのところはわかりません。
baseも行きたいなー。あっちのもネット配信してくんないかしら。