M-1 敗者復活戦レポと雑感 その2

さーて大分時間が経過してますが、備忘録も兼ねてレポしてみる!

Eブロック

○鬼ケ島「野田なしで漫才がしたい」
やー、彼らM-1を全てこのネタで押し切りましたね。すごい力技。まぎれもなくコントですが、にも関わらず準決勝まで進出してしまうというところがすごい。そして、何度見ても笑えました。赤い衣装がおめでたい感じなのもいい。漫才をネタにしたコントというジャンルにおいて、非常におもしろかった。

○レモンティー
福岡吉本出身。自分たちの出自をいじってからネタへ。すごくベテランな感じでした。敗者復活ではベテランはなぜか浮いてしまう気がします。

オリエンタルラジオ「合コン」
すっごく作り込まれたネタ。個人的に好きなムーンウォークする下りのところで、あっちゃんの全身がモニターに映っていなかったのが残念。動きも大事なネタをする人にとって、カメラワークというのは大事なのかも。とはいえ、かなりウケてましたね。あっちゃんの顔がばっきばきでちょっとこわいw トークの時との印象がこんなに違う人は珍しいような。どこか、コント師っぽい演技の仕方な気もする。彼らのコントも見てみたい。

○ソーセージ「いじられ役のやつが結構こわい」
トリオ。ひじょーに口のよくがまわっていて感心。いじられ役のやつがいじる側になると案外よくしゃべるよっていうネタ。いじり方のいやーな感じが秀逸。うまいね。

とろサーモン「口ドラム」
村田氏の口ドラム(ボイスパーカッション)に久保田氏がいろいろかぶせていくネタ。うまいなあと感心するものの、爆発点はなかった?んー、ドラムやってる間は聞き入っちゃうし、それだけなので情報量がわりと少ないなあ。

○磁石「子供にすかれるには」
去年ヤフーで見られなかったので、敗者復活戦でオンタイムに見るのは初。準決勝同様、スピーディーでうまいなあ。後半にかけてがんがん盛り上げて行く。

Fブロック

トレンディエンジェル「キス指南」
はげコンビ。折角はげなのに、ネタをやっているときは強風がなくて、髪がなびかなかった。光がさす方向も微妙にずれてて、頭がぴかーってのもなかったし。ハゲ的ハプニングを期待してたろうにね。残念!ネタはキスの仕方を教えるんだけど、顔とかがとっても気持ちわるいっていう。客席から、負のきゃーがいつも通りありました。実はネタも良く出来てるし、結構好きなので、がんばってほしいなあ。

ガスマスクガール「走馬灯」
珍しく壮大な展開をする漫才。走馬灯で人生を振り返るのだけれど、どんどん人生がおかしな方向に行ってしまう。ひきこもったり、新興宗教にはまってみたり。こういう感じのストーリーがあるネタは最近減ってるので、もっと見たいと思った。

カナリア「似てないようで似ている二人」
カナリアらしいネタ。二人の趣味は全然違うと言って散々ぼけたおした後に、突然ボケの安達氏が泣き出して、実は普通だし趣味も似てるっていうのを暴露しだすっていう流れ。意味不明なボケを重ねた上で覆すってのは、カナリアの鉄板ですかね。安達氏の泣き顔は、もとが男前なのにとても不細工でいいと思います。ただなんとなく泣き出した後に失速するような気もします。

○ソラシド
ありゃ、記憶にないぞ。この辺りになるとかなりインパクトがないとつらい。客席もお疲れ気味に。

○流れ星「ひじ神さま」
おじいちゃんとお酒が飲みたいだけなのに、その村の奇妙な風習や宗教にまきこまれていってしまう。というネタ。その宗教の祭りでの踊りのフリが奇妙でとってもステキ。個人的に、古い村の妙な因習っていうのが大好物なので、心わしづかみにされる。彼らも最近レアな、ばっちりストーリーのあるネタ。イケメンつっこみがぼけに巻き込まれるという構造も好きです。つっこんでるだけだと冷たく見えちゃうので。えー、今回個人的にファンになった組の一つです。

ミサイルマン
わあ、また記憶にない。ごめんなさい。

Gブロック

スリムクラブドラゴンボール
あ、こっちで来たのか。お通夜のネタも好きだったけど。やー、こんなに少ない情報量で笑わせられるってすごい。言葉数が異常に少ないけど、かすれた声がそれだけでおもしろい。そして、ゆったりと間をとってたまにおかしなことを言う。なによりもつかみに言った「僕たち、技術なしでここまで来ました。」という台詞がステキ。予選見てた人は笑っちゃうよね。そして、その台詞こそが、実はM-1の技術重視志向へのするどい批判にもなっていますね。はやりにのっていないのに、自分らのカラーで笑わせてくれるステキなひとたち。

さらば青春の光NASA
NASAがなんかコンビニっぽいよっていうネタ。やたらNASAって連呼するのがちと耳障りだったかも。かぶせを成功させるのって実は難しいんですね。

かまいたち「海賊」
こちらもかぶせてたたみかけるネタ構造。さらば青春の光とややかぶってしまったかも。

○ダイアン「娘をください」
この結婚の挨拶をネタにするっていうのは、あまりにも皆がやりすぎていて、よっぽど上手く作ってないと飽きがきている。案の定ややうけ。

ノンスタイル
準決勝と同じネタ。でも何やったか覚えてない。彼らもうますぎて印象に残らないことがある。でもばっちりきっちりウケてましたね。予選と同様モモたたきはせず。んー、彼らを見ていると常に全力でやっているなあと思って感心する。通常公演もM-1も同じくらいテンションが高い。それって実はすごいことですよね。

U字工事「栃木はFA宣言して東北入りします」
地方あるあるを積み重ねてきっちり笑いをとっていた。なまっていても聞き取りやすく、おそらく関東地方の人以外にも分かるネタ。うまいなあって思う。

Hブロック

○井下好井「めんどうカフェ」
なんだかすごくまじめにちゃんと漫才をやるんだこの人たちは。ネタも練られていて感心してしまう。ただ、ちゃんとしすぎていて目立てないから、なんらかの個性が加味されるといいと思うな。

○いけばな教室「おいしいラーメン屋へ道案内」
なんだかまったりしててきらいじゃない。ところで、ここで気がついたのは、有名コンビとそうでもないコンビとの間でカメラワークに雲泥の差があるということ。この人らなんて、ほとんどアップを抜かれてなかった。ちょっと気の毒になったよ。

ギャロップ「三年前に車でひいたお化けがでた」
なんだか、お化けが妙ですよっていうネタ。おもしろかった。

上々軍団「歌で口説く」
普通にいい歌。さびに行かないんだけど。超アングラナイトで見ていたこともあって親近感。

ハイキングウォーキング「松田さんの経歴を紹介」
ふつうにQちゃんがネタとばしてた。でもなんとか回復できるとこがさすがですね。もう愛されキャラ枠なので、べつにネタがちゃんとしてなくても構わないw

○ゆったり感「あいうえお作文」
準決勝とは違い、まずは枕にもあいうえを作文をもってきて、それから50音全てを使ったあいうえお作文に入るという構造に変わっていた。枕があることによって、すっと本編に入れてよかった。かなり改良していて目を見張った。ものすごく良く出来たネタだった。しかしチーモンもそうでしたが、来年もこのネタでM-1で勝負できるかっていう問題が出てくるでしょうね。

Iブロック

朝倉小松崎「刑事」
ギター効果音ネタ再び。相変わらず小さなアンプを持ちこんで、ギター弾いてました。うまいよ。ほんと。毎回ミスせずやりきるところがすごい。彼らにしかできない形なので、違うのも見たいな。

○和牛
きーおーくーがー

キングコング
ワンセグで事前番組をちら見しだしたせいもあって、集中して見ることができなかった。ただ、去年からの進歩のようなものはあまり感じられず。

○Wエンジン
んー、ちょっと空回っていたような。

ハマカーン「人類より長く地球にいるもの」
今回はゴキブリじゃないんですね。ちょっとソフトにしたのかな?やー、言葉のチョイスがすばらしいし、顔芸的にも面白いと思う。どんどんボケを積み重ねて行って、疲れた観客を爆笑させていた。ほんとに上手い人達なんだなあ。準決勝も敗者復活戦も確実におもしろかった。

ラフコントロール「ショッカーがおかしい」
仮面ライダーをやりたいのに、ショッカーがいちいち変だからうまくできないっていうネタ。ラフコンはこれを通常ライブ含め、がんがんやってましたねー。ごっつい元ヤクザがよわよわしいショッカーを裏声でやるっていうのに笑ってしまう。

Jブロック

志ん茶草刈正雄がATMになってしまった」
おもしろいなあ。アマチュアだとは思えない。草刈正雄のことをどれだけ若い観客が知っているかはさておき。良く出来たネタでした。

ポテト少年団「夜道で変態が」
だめな子二人を従えた、つっこみ菊地氏が奮闘するネタ。毎回見るとほっこりするし、底抜けに明るい。多少の下ネタさえも明るく見せてしまえるキャラとつっこみ力はすばらしい。

銀シャリ「ドレミの歌のメロディーで干支を覚える」
誰でも分かることをネタにしているのだけど、でも干支とドレミの歌を会わせ技にすることで、ちゃんとオリジナリティがあるっていうところがすばらしい。昭和の漫才師のような衣装も含め、みんなが笑えるネタをきっちり仕上げてくるところがステキ。ながれるようなしゃべくりの技術も本当にすばらしい。きっと近いうちに決勝に行くよね。

○Wネーム「チャゲはいいやつ」
名曲SAY YESにあわせて上の台詞をはもりまくる。もうすばらしく下らない。敗者復活者の発表前にキンコン西野氏をして「今日一番うけてた」とまで言わしめた。もうね、M-1とか関係ないところで長いのを見たい。間違いなく営業で爆笑王でしょう。場を荒らしまくってましたがw


風藤松原「ことわざ」
やさしい語気でまったりとすすむ漫才が、もう空気感だけで大好き。ただ、チャゲインパクトのせいで場が荒れていましたのでw、まったりしたネタは地味に見えたかも。よく聞けばすばらしい言葉のチョイスなのだけれど。

○我が家
最後にまたスターが出ましたね。彼らも鉄板の入れ替わり(ローテーション)を封印して、普段のぼけつっこみの役割を解体し、新たなぼけとつっこみ二人に対してさらに外から突っ込むっていう、入れ子構造なネタをしてました。工夫していて面白かったけど、ちょっと爆笑ではなかったかな。

ふー、がんばって覚えてるかぎりレポをしてみた。
ちょっと時間がたってからレビューすると、イロモノ的な変わり種をよく覚えていることに気がつく。彼らの役割は箸休めなのかw?
正当派は多すぎて忘れがちです。すいません。

ちなみにレポその1はこちら。

さて決勝についてもちょっとは書けるかしら?