チーモンの敗者復活戦

さて。
M-1について色々考えてみた後、再びなんでチーモンチョーチュウなのかを考えてみる。突然自分の好みにがっちりはまったんだから仕方ないが、なんでこんなにはまってしまったのか。
やっぱりネタの面白さが一番だ。

敗者復活戦でやった三文字ゲーム。
http://jp.youtube.com/watch?v=Vi7Pb0GUVyo
漫才という枠の中にさらに三文字という枠を作り、その中でいかに物語を作るかという作品。
今回敗者復活でやった迷子ネタは、ひじょーによく練られてた。ほんとにきっちりストーリーが練られてて、白井氏のうざいがきっぽいキャラもたってたし、菊地氏の面倒見のいい(実際白井氏の面倒見てるよね)キャラもたってた。
彼らはぼけとつっこみじゃなくて、わがままな子供とあやすお兄さんという、わがままとあやし、っていう役割分担だなーと思います。白井氏の無茶をすべて巧みに翻訳する菊地氏。絶妙。
そしてゲイネタもいれ、若手芸人が今絶対押さえておかなければならない腐女子層の萌えもゲット。
ただ、このネタってとっても笑えるけれど、感心が笑いの先に立つ。そして感心して私は何度も見てしまう。でもそれはきっとスピード感のある笑いとはちょっと違って、M-1向けではない。一つ前のエントリーで書いたように、実にネットの前で個人的に鑑賞するのに向いてるネタだといえるんじゃないかな。
でもチーモンがすごいのは、ネットの個人的な鑑賞にもライブにも向いてるってこと。

毎月ランキングの変更があるよしもと無限大劇場で唯一A Ageから落ちたことがないっていうのは、ライブ好きなファン層をがっちりつかんでるっていうことの何よりの証拠でしょう。きっとよしもと無限大でのファンが多いっていうのには、女子人気ばっかりだっていう異論もあるでしょうが、実際問題として、若手芸人のお笑いライブの客層の多くを若い女子がしめるのであれば、そこを狙ってネタを作るのは戦略としてある意味とても正しい。

そして芸人というのはやはり人気商売ですし、人気商売っていうのはやっぱり人間のリビドーを喚起することも大事ですんで全然問題ない。

ライブ芸人チーモンチョーチュウと考えると、彼らの最大の強みはネタ数の多さ。毎週ネタを披露し、劇場内での芸人のランキングが毎月上下する無限大においても、次から次へと色んなネタをくりだす。客をあきさせないから、ずっと人気があるんでしょうね。これはちょっとほんとにすごいです。ネタのバラエティーはほんとに豊富。個人的にネットで見てもずーっと笑える上、ライブに足を運んでも様々なネタを見せて飽きさせない。実力あるなーと感心しちゃいます。

こうしてみるとチーモンチョーチュウはまさに時代にはまった芸人だと思う。
テレビにでて一挙に消費されるよりも、いっそこのままニッチな層にうけ続けてほしい気すらする。
ほどよく売れて、でもライブは絶対にやめてほしくないし、ネタ作りもやめないでほしい。
わがままなファンの願望でした。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm5627606