シュールについて

シュールについてもうちょっと考えてみようと思う。

超現実的な世界、夢の世界。

そういう世界って好きな人は大好きだよね。
ホラーマンガとか、オカルトとかってどこかであり得ないと思いつつももしそうだったらいいな、こわいなーって思って気になってしまう。特に女子には人気なんじゃないかな。本屋の少女マンガコーナーには分厚いオカルトホラーマンガが積み重ねられている。どうも売れ筋ではないらしいから、ほとんど単行本化したりもせず、一部の熱烈なファンが買うだけみたいなんだけれど。
ちょっと毒があって、気持ち悪かったりして、でもどこかファンシーで乙女チック。そういうオカルトっぽさと、チーモンのおもしろさって通じるとこがあるような気がする。

しばし内蔵出る系のグロイ描写があったり、ホラー映画でヒロインの顔が歪むような感じで唐突に顔がぐしゃぐしゃにゆがんで奇声を発したり。ホラーって唐突にこわいことが起きて、虚をつかれてびーっくりするのが醍醐味だよね。チーモンもなんか、白井氏が突然変なことをしだす感じとか、もうホラーよ。
あと、別系統としては羽が生えるネタとかのファンタジー路線、メルヘンなかんじも素敵。

そういうなんだかわけの分からない世界って、子供の頃は見えてたり、勝手に想像してたけど、大人になったらなくなっちゃう人が大半だよね。かくいう私も子供の頃はいろいろ目撃したと思い込んでたな。天井がお花畑になったり、夜中に窓から外をのぞいたら、赤ずきんみたいな人物が歩いてたり。頭がおかしいっぽいけど、そういうことじゃなくってね。

天才画家とされるピカソは達者すぎて、子供らしいめちゃくちゃな絵にあこがれてたって言われてるでしょ。子供の発想力とかそういうのって、維持できないものだから、維持できたらやっぱ天才なのだと思う。

だから大人になっても不思議なもの見えるんだとしたら、それってもう才能でしかない。

白井氏はおばけとか羽の生えた人とか、高速のぴよことか見えるらしいよね。それが現実かどうかは問題じゃなくって、そういうメンタリティーなんだってのが才能だと思う。子供らしさを維持できているという個性を是非これからも楽しませてほしいなあ。ペットショップネタの大きな犬が出てくる感じとか、ハムスターを殺しちゃったりする感じとか子供の頃の妄想と嗜虐性そのものだとおもう。

そういう不思議な世界とリンクしてるって思わせるネタと世界観はほんとに素敵だなーと思う。

そしてそれがちゃんと笑いに転換されてる!すごい力量だよね。ほんと。

ああ、なんか語りだしたらとまらない。改めて大好きだー。