youtubeの動画をはってもいいものかって思ってたけれど☆ (吉本 vs Youtube)

吉本のネットにあげられた動画に対する考え方に関しての記事を見つけました。面白かったので引用しておきます。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090408-00000040-zdn_mkt-bus_all
<ファンを一方的に悪者扱いできない。

 単に「おもしろかったから、皆にみてもらおうとしてアップロードした」というお笑いファンを一方的に悪者扱いしてよいものかどうかは疑問です。吉本興業は そうしたファンの方に支えられて会社を運営しているわけで、その「皆に広めたい」というパワーをうまく取り込むことができれば、弊社にとっても大きなプラ スとなることは間違いありませんから。

 ネットでの勝手な増殖は、コアファンを創る。

「ネットで売れるのはロングテール」。そうしたロングテールコンテンツを購入していただけるのは、本当にお笑いの好きな、コアなファンの方々です。そうしたファン層を増やしていくことが、ビジネスの成否にもつながります。>


この記事をみて、吉本はネットにおいてのマニアな人気獲得が、お笑いファンの裾野を広げるということをきちんと自覚してビジネス展開しているということを確認しました。もともと、テレビ局が版権をもっているのではない、吉本が独自に配信するコンテンツに関してはネットに動画がアップされていることに対してかなり寛容な姿勢を示しているなと思っていたので、ならば、とここにも取り上げてきました。吉本自体が基本的にはOK姿勢らしいので、これからは堂々とのせちゃおう。悪用はよくないとはおもうけれど、ファンが面白いと思う動画を見せ合って、さらにファンになるというのは長い目で見れば悪いことじゃないですよね。私もyoutubeきっかけでテレビに出ていない若手芸人たちのファンになり、今となってはライブに足を運ぶようになりましたもん。
youtubeで検索してみるもよし、また他のファンの方のコメントも見つつ、動画を見るってのはとても楽しい。面白さが補強されますし、その方が紹介してる他の動画を見たりしてさらに好きなものが増えたりしてね。

ロングテールコンテンツにがっつり入ると思われる無限大トライブ、Age Age芸人たちですが、問題なのは、おそらくそのロングテールコンテンツであがった利益がコンテンツ制作者の彼らにキチンと還元されるかどうかということです。吉本は劇場経営や、ネットコンテンツ制作などで、彼らの鍛錬および活躍の場を確保することに熱心とはいえ、芸人への金銭的還元率はとても低いようですものね。ロングテール部分にいる優秀な人材もきちんと保護してもらいたいものです。ポストモダンな現在、かつてのような大スターだけパトロンとして保護すればいい時代はもう終わったのです。多様な需要があり、そこから生じる利益を大事にしなければならないということは、つまりその多様な需要に応える供給者である制作者にもそれなりの報酬を与え、保護しないといけないということですもの。吉本が早くそうなってくれることを願います。何年後かに果たしてどれだけの芸人が残っているだろうかと不安にならないためにも。

そしてテレビ局は自局の所有する過去の様々な番組の動画のアーカイブ化、公開、フェアユースの場合もっと簡単に引用できるようにするってのを徹底すべきだ!そうでないと、違法アップロードは終わらないですよ。正規に利用できないわけですから。今の番組の視聴率が伸びないのならば、過去の遺産を使うのもありだと思うし、過去の動画をもっと簡単に見ることや利用することが可能にならなければ、テレビのはたした文化的役割をきちんと評価することもできないですから。

動画あげてくれてる方いつもありがとうございます。

追記 2010.02.15
いつから始まったか失念しましたが、今や吉本はAge Age Liveyoutubeにあがったら全削除するようになりましたね。どこで方針が転換したのでしょうか。確か見ホーダイのライセンスのトークなどの有料コンテンツが上がりだしてから削除に乗り出したような気がしています。Age Age Liveはもともとなるべく多くの人が見られるように無料配信しているもので、ライセンスのトークなどは、最初から公開期間も決めかなり限定的な有料コンテンツにするという方針の違いがあるので、同列には語れないですが。加速するアップロードに待ったをかけたい気持ちは分かりますが、やはり、長い目で見てyoutubeの宣伝および経済効果を失うのは惜しいと思います。今やエンタの神様とイロモネアの打ち切りが決まりました。お笑いブームの終焉の兆しが見え始めています。twitterではおわライター氏がM-1終了の噂をささやいてもいます。<『週刊大衆』で「M-1グランプリ」についてコメントしました。どうやら、今年で終了か、という話がささやかれているようです。
http://twitter.com/owawriter/status/9121527855>
こうやって、大きなメディアでのお笑い放送が終了していく中でどうやって、お笑い芸人の露出を保ち、存在をアピールしつつけるかと考えれば、自ずとファンの力であがってくるyoutubeを利用するほうが賢いのは明らかだと思います。
可能であれば海外のテレビ番組のサイトのように公式であればそれがベストですが、人件費などを考えると中々難しいでしょう。あるいは角川のように、いいMADなどには公式のタグをつけ、オリジナルを引用したと明示させるようにするのもいい作戦です。
ソーシャルメディアをいかに活用するか、というのは人気商売の人々には死活問題だと、しみじみ思います。